今、話題の「マインドフルネス」は「いま自分に起こっているこの瞬間を、意識的に観察しありのままを感じる」ことで、過去の経験や価値観に惑わされず「物事の本質」を見抜く力が養われると言われています。
同時に「マインドフルネス瞑想」という言葉をよく耳にしますが、マインドフルネスを目指すプロセスに用いられる手法が「瞑想」です。
瞑想といえば、アップル社創始者のひとりであるスティーブ・ジョブスが瞑想実践者であったことは有名な話ですよね。
他にもビル・ゲイツやイチロー、マドンナ、クリント・イーストウッド、マイケル・ジョーダン、ジョコビッチなど多くの成功者が瞑想をしていると公言しています。
マインドフルネスに関しては、グーグル社やインテル社、yahoo!社、ナイキ社など多くの世界的大企業が社員教育プログラムに組み込み、その効果に期待を持っています。
しかし、手法として用いている「瞑想」には副作用のような症状がでるケースがあることも分かっています。
今回は、この瞑想に伴う「頭痛」や「めまい」といった症状についてお話していきたいと思います。
瞑想で頭痛やめまいが起こる原因
心身共に向上効果を期待する「瞑想」で危険が伴うというのは想像もつきませんよね。
しかし危険が伴うという話は全くのデタラメではありません。
瞑想というものの本質を誤解し続けたり、また阿違ったやり方で無理をしてしまうと、リスクを伴う可能性がとても大きいことが分かっています。
「瞑想をしていると身体の調子が悪い。日常的に瞑想を取り入れたら心身のバランスが崩れたような症状がでる」などの経験をした場合、それは「禅病」の恐れがあります。
禅病とは、その昔禅宗の熱心な修行者に現れた病気のことを指しています。
現れる症状は、頭痛・喘息のように咳き込む・胸痛・心痛・額に冷や汗をかく・冷えのぼせ・神経過敏・幻覚などがあげられます。
瞑想によって起こる「頭痛やめまい」はやはり禅病に近いと言えますね。
起こる原因として考えられるのは、無心にならないといけない、リラックス状態に入らなければいけない、瞑想をしなければいけないなどの強い意志がストレスとなり、身体に力が入り緊張した状態が続きます。
これが結果、心身に悪影響を及ぼすこととなります。
また普段から瞑想を取り入れ慣れていない場合、やればやるだけ効果が高いのではという勘違いを招き、急激な長時間の瞑想を試みる方もいます。
その場合、頭に気がまわりすぎ脳圧が高まって危険にさらされる場合も考えらます。
さらに瞑想中や瞑想後に頭痛が起きる場合は、呼吸の方法に問題のあることも指摘されています。
腹式呼吸に慣れていない普段の生活の中で、瞑想中の酸素の取り組みがうまくできず、脳への酸素が不足し、頭痛を引き起こす原因となるのではないかと考えられています。
呼吸に意識を集中しようと思うばかりに、神経が疲れ緊張やストレスが頭痛につながることもありますね。
瞑想で頭痛やめまいが起きたときの対処法
瞑想によって起こる頭痛は、無理な姿勢を長時間続けたり、心身共にストレスを感じ続けた場合におこる「緊張型頭痛」が考えられます。
この場合、首すじや頭周りの筋肉の緊張をほぐすために、首や肩を温めると血行が良くなるので効果があります。
また、休憩やストレッチなども有効です。
頭痛が起きた場合、すぐに瞑想を止める必要はありませんが、長時間の瞑想は避けるようにしましょう。
また、腹式呼吸が苦手なうちは、通常の呼吸を行うか横になって腹式呼吸を行うなど、体に負担がかからないように配慮して瞑想を行うことも重要ですね。
瞑想中に呼吸が苦しくなって「めまいや頭痛」を感じたときは、いちど深呼吸をしてみましょう。
正しい瞑想のやり方
瞑想は、トレーニングの一種に分類される程、人それぞれの正しいやり方が存在します。
そして何より大事なのは、筋トレのごとく自分のペースを見つけ、それを守ることです。
急激に長時間の瞑想を試みては、禅病の原因となります。
まずは、自分がリラックスできる姿勢と場所を見つけましょう。
背もたれのついた椅子に腰をかけるのもいいですし、また寝転がって両手を広げるのもいいですね。
次はリラックスできる服装を選びましょう。
あまり腹部をしめつけるジーパンやタイトスカートなどはおススメできません。
そして、瞑想のための腹式呼吸を身につけましょう。
①4つ数えながら鼻呼吸でゆっくりと吸い込みます。
②7つ数えながら息をとめ、そのあと8つ数えながら口から息を吐きます。
または、
①鼻から3秒かけて息を吸います。
②6秒間息を止めます。
③6秒かけてゆっくり息を鼻から吐ききります。
呼吸法を意識しすぎると緊張が伴い「めまい・頭痛」を引き起こす要因となるので、あまり気にせず少し休憩をするくらいのつもりで続けてみてください。
手の位置は自由です。
また、目を軽く閉じると、よりリラックスしやすい状態になります。
瞑想を行う上で環境はとても大切です。
温度や湿度、また音や匂いなどにも気を配り好ましい状態を選んでいきましょう。
まずは10分から15分程を目安に始めてみてはいかがでしょうか。
設定時間は、慣れてきたら増やしましょう。
まとめ
「瞑想」を行う目的は人それぞれであり、そのやり方や気の入れ方も異なります。
「めまい・頭痛」を始め、瞑想に伴う危険性のある症状についても頭に入れておく必要はありますね。
また、瞑想教室や体験教室などを利用される方は、正しい指導者の元で行うことも重要です。
正しいやり方で瞑想に取り組めば、危険なことは何一つありません。
瞑想を取り入れながら、より多くの良い効果をもたらしてくれる日常を手にしたいですね。