「瞑想はいい」といった話はよく聞くけれど、「どんな風にいいのか」「どんな影響があるのか」までは知らない人がたくさんいるかと思います。
集中力の向上・ストレス低減・前向きな考え・・・・いろんな効果を聞くものの、瞑想するだけでなぜそうなるのかがわからない。
今回はそんな瞑想のメリットの根拠を知りたい人に向けて、数ある瞑想のいい影響の中でも瞑想が前頭葉に与える影響をご紹介します。
瞑想は前頭葉にどのような影響を与えるか
前頭葉とその役割とは?
まず前頭葉とは脳の一部。
前頭葉の場所をざっくりいうと、脳を真上から見た時の前半分(顔側)が前頭葉です。
前頭葉は体の動き(運動)や思考力・想像力と関係背が深く、「脳の司令塔」とも呼ばれています。
前頭葉の働きは、私たちが言う「メンタル」や「理性」の部分にあたるものがとても多いです。
意欲・思考・実行力・集中力・コミュニケーション・計画・感動・決断・分析・状況理解・感情のままに動かないこと・・・・これらの働きをするのが前頭葉です。
もちろんこれらが働きの全てではなくまだまだあります。
つまり、司令塔である前頭葉を鍛えることは、生活を送るうえでの全体的なパフォーマンスの向上というとても有益なものになる可能性が高いです。
瞑想が前頭葉に与える影響
医学博士の石川善樹さんの著書にて、瞑想をしている人はしていない人に比べて前頭前野(前頭葉の一部)や海馬で神経細胞の密度が増加している(その部位が厚くなっている)ことが明らかになったといった旨が記載されています。
瞑想によって前頭葉の一部である前頭前野の神経細胞密度が上がるということは、前頭前野はやる気・行動・意思決定などを司るので、思考・記憶・感情のコントロール・新しい発想といった様々なパフォーマンスの向上が期待されます。
他にも、瞑想で頭の中の情報を整理し、前頭葉を休ませることができます。
頭の情報整理は睡眠をとっているときも行われており、瞑想はこれを自分で行うことができるため、好きな時に前頭葉を休ませて、前頭葉の力を発揮させる準備を整えることができます。
前頭葉は使えば使うほど鍛えられるので、もし前頭葉を鍛えて想像力を養いたいのであれば、いかにうまく前頭葉を休息させてその力を発揮させるかが鍛える鍵になります。
瞑想のやり方
まず、気が散ったり緊張していては難しいのでリラックスできる場所で行うようにします。
椅子に腰かけたり、床で脚を組まないあぐらをかいたりして座ります。
姿勢を正して、背筋で上半身を支えつつ肩や腕の力は抜き、腕は好きな場所に置きます。
鼻でゆっくり息を吸い、鼻でゆっくり息を吐きます。
息を吸うことでのお腹のふくらみや、全身に酸素が巡っているイメージをするなど、自分の中で自由に呼吸を感じます。
なにか他の考え(メール届いてたな・お腹空いたな・背中がむずむずするな・・・など)、雑念などは客観的に観察し、受け止め、流します。
雑念が湧いてもうろたえずにどんどん流していきましょう。
雑念を流したら呼吸に意識を戻します。
1回5分~10分行うことを習慣にすることで集中力や、自分をコントロールする力が鍛えられます。
まとめ
瞑想と前頭葉の関係を知っていかがでしたでしょうか?
筆者自身昔は正直「瞑想でパフォーマンスが向上するのは気持ちの問題」だと思っていました。
瞑想している自己満足や自信からやる気が上がっていると思っていたのですが、どうやらしっかりと瞑想は前頭葉にいい影響を与えているようで、それを知った今となっては「瞑想に変な思い込みをしていて失礼しました」といったところです。
瞑想に興味があるけれども本当に効果があるの?
そんなことを考えているのであれば、瞑想は前頭葉にきちんといい影響を与えているので、ぜひ気長に取り組んでみてください。