最近時々耳にする事のある、マインドフルネスをご存知ですか?
瞑想を主とした方法で、「いま、ここ」そのままの自分に気付くことで、集中力をUPさせたり、ストレスを軽減させたり、うつ病などにも効果があるとされています。
アメリカなどの大手企業が社員研修などにも取り入れているという事で、日本でもTVで取り上げられたりして注目されるようになってきました。
その中でも、このティク・ナット・ハンという方は、マインドフルネスの中心のような方ですのでご紹介します。
ティク・ナット・ハンとは?
1926年にベトナムで生まれた、禅僧であり、学者で、詩人でもあり、沢山の著作があります。
ダライ・ラマ14世と並んで平和活動に従事する、平和、人権運動家でもある仏教者といえます。
ベトナム戦争の時には、瞑想を続けるのか、被災した人たちを助けるのか?で悩まれ、結局、両方やる選択をされて、「行動する仏教」の指導者となりました。
その後、アメリカに渡り、アメリカ社会に禅を根付かせる貢献をして、キング牧師にも深い影響を与えたと言います。
1967年には、キング牧師の推薦でノーベル平和賞の候補にも挙がりました。
けれどもベトナムより帰国を拒否されてしまい、その後フランスに亡命し1982年に、仏教徒のコミュニティでもある拠点、プラム・ビレッジを設立しました。
2003年、2011年にはアメリカの連邦議会で瞑想の指導を行い、グーグル本社でも、マインドフルネスによる1日リトリートの指導を行いました。
アメリカ、フランスを中心に仏教とマインドフルネスの普及活動を行っている指導者なのです。
著作を見ると、どのような内容なのかが少しわかりますので、紹介します。
「微笑みを生きる--「気づきの瞑想と実践」(春秋社)
「マインドフルネスの奇跡—今ここにほほえむ(からだの冒険こころの冒険)」(壮神社)
「ウォーキング・メデティーション--歩く瞑想の本」(渓声社)
「あなたに平和が訪れる禅的生活のすすめ—心安らかになる「気づき」の呼吸法・歩行法・瞑想法」(アスペクト)
「怒り--(心の炎の静め方)」(サンガ)
など世界中で出版されていて、ベストセラーとなっています。
マインドフルネスとは?
マインドフルネスというのは、過去や未来ではなく「今、現在を生きる」ことに気付くことです。
私たちの頭は、通常いろいろなコトバをあれこれ、反芻している事が多いのです。
それも、まだ来てもいない未来の事なのに、ああなったどうしよう?こうなったら困る、などの取り越し苦労や、もう過ぎてしまった過去の嫌な事を、あの時あの事が無かったなら、などと、繰り返し思い返している事が多いのです。
この雑念にまず気付くことで、それをそのまま流すことができます。
雑念を止めて、ただ、今そのまま生かされている自分に気付くのです。
病気やストレスがあったとしても、「今」は生きています。
そのまま、その事を評価せずに、ただ受け入れるのです。
やり方は、仏教の瞑想がベースになっていますが、仏教徒に限らず、誰でもが取り入れられるように、宗教色を取り除いたやり方が広められています。
おもに、呼吸法が多いですが、歩きながら、食べながら、生活しながら実践できる事なので、誰でもが取り入れることができます。
脳科学的に言うと、左脳のおしゃべりを止めることで、右脳につなげる事が出来、右脳は、ただそのまま受け入れることで、おだやかな幸福感を感じることができるようになっているのです。
そして、一人で生きているのではなく、自分は宇宙とつながっている、自他一体の思いが湧いてくるのです。
このような感覚は、実践を続けることで、感じる事ができます。
自分の存在そのものに自信が持てるので、心も穏やかになりますし、他人を認めることもできます。
まとめ
ティク・ナット・ハンという方は、ベトナム出身の仏教者で、マインドフルネスを西洋社会に広げた人という事ができます。
マインドフルネスとは、今そのままの自分を、ただそのまま受け入れることです。
そのことで、毎日がただ有り難く、穏やかに暮らせるようになりますので、ぜひ試してみることをおすすめします。