最近時々耳にするようになったマインドフルネス。
グーグルやインテルなど米国の大手企業の社員研修にも活用され、ストレス低減などにも効果があり、うつ病の心理療法にもなっているのだそうです。
ではこれって心理学用語なのでしょうか?
どのような事なのか、調べてみたいと思います。
マインドフルネスとは?
日本マインドフルネス協会によると、マインドフルネスというのは、「今、この瞬間の体験に意図的に意識をむけ、評価をせず、とらわれのない状態で、ただ観ること」と定義されています。
この協会は、今のようにマインドフルネスが欧米で注目される以前から、瞑想を実践し瞑想の効果を研究してきた心理学、精神医学、宗教関係の専門家が中心になり、設立されたそうです。
脳科学者のジル・ボルト・テイラーさんの自身の脳卒中の体験を書いた「奇跡の脳」を読むと、出血で左脳の機能が失われて右脳だけになった時の状態が「悟り」のような圧倒的な幸福感だったそうでこの体験を読むと、まさにマインドフルネス状態だと言えると思います。
「今、ここ」を意図的に意識する事で、この右脳の状態に持っていく事ができるそうなのです。
主に、仏教などの瞑想、禅、ヨガなどのやり方が由来となっていますが、あえて、宗教色を無くしてビジネス心理学といっているところもあります。
マスコミで取り上げられた事などから注目されている事もあって、色々な団体があり、やり方なども本や動画にも沢山発表されているのです。
マインドフルネスは心理学でどんな意味がある?
マインドフルネスの言葉自体が、心理学用語という事ではありません。
心理学の分野でも、マインドフルネスについて、沢山の論文が発表されているようです。
この論文の中では、臨床心理学、精神医学、教育心理学、発達心理学など多岐にわたり、マインドフルネスが論じられているそうです。
心理療法の分野では、認知療法、行動療法としてうつの対処法としての効果が科学的に検証されたり、心身の障害や、ストレスへの対処技法としての技法が開発されています。
マインドフルネスの効果
効果として、言われているのは、うつの対処法、ストレスの軽減、リラックス、免疫を上げる効果などがあります。
それに洞察力や決断力、思いやりの向上なども報告されています。
「いま、ここ」だけを意識する事で、普段色々な思いで、特に不安感が繰り返しフル回転して疲れている脳をリフレッシュする事ができるのです。
何故なら、不安のほとんどは、まだ起こっていない未来の取り越し苦労、過ぎてしまった過去を何度も思い返す持ち越し苦労から来ている事が多いからです。
「ただ、いま」を評価せずにそのまま受け入れる事で、落ち着いて、不安を繰り返さずに止める訓練ができるのです。
それに、右脳の効果では、自分と世界は一体だという観念を感じる事ができるので、より不安からの解消につながります。
マインドフルネスのやり方
マインドフルネスのやり方は、呼吸法が代表的な一つです。
ゆっくりと座るか、腰かける、立っている場合は軽く足を開いて、背筋を伸ばして、吐く呼吸、吸う呼吸に意識を向けます。
鼻からゆっくりと呼吸をして、お腹を膨らませ、またゆっくりと鼻から吐きます。
目はつぶっても良いし、半分閉じて上を向く感じでも良いです。
雑念が浮かんできたら、それに気づき、ああ、これを思っているのだとただ流します。
4~5分から2~30分、出来れば良いですが、短くても続けてみることが大切です。
他にも、歩く方法、食べる方法、色々なやり方があります。
ただ、その事だけに集中して、その感覚を観察しながら、行動してみるやり方です。
どちらにしても、「いま、ここ」だけに集中するのです。
まとめ
心理学からみたマインドフルネスを調べてみました。
心理療法として、マインドフルネスの実践方法が用いられているようです。
効果と、やり方なども紹介しましたので、ぜひ生活に取り入れてみてください。