トラウマとは、元々心理学用語で「心的外傷」と訳されています。
今では、一般化されていて、頻繁に使用されるようになり、重症でなくても使われるようになって、最近は、トラウマという言葉がち乱用されすぎになっています。
しかし、トラウマがあると非常に辛いものがあります。マインドフルネスはトラウマを軽減する事ができるのでしょうか。
マインドフルネスとは?
マインドフルネスは、英語で「気づき」を意味します。
主な目的としては、自分を取り巻く状況や
心理状態を客観的に把握する訓練として有効です。
瞑想という言葉から、「心を無にする」ことと思われがちですが、雑念を抱いている自分の様子を観察するイメージを想像しましょう。
今、この瞬間に意識を向けて、判断や評価はしないで、何にもとらわれない状態で、
ただ自分を観ることです。
マインドフルネスはトラウマに効果がある?
トラウマとは以前に受けた心の傷が癒されないで残っていると、その場面と似たような場面に遭遇したときなどに、強い嫌悪感を覚えたりして、自然に振舞えなくなったりします。
俗に言うフラッシュバックは、トラウマの症状の1つです。トラウマとなった状況が、頭に鮮明に思い出してしまい、気分が悪くなったり、不快感を覚えます。
何度も何度もその画面が、再生されるような感じになります。また、睡眠中に悪夢として現れてしまいます。
トラウマを追体験し続けている人は、強烈な「劣等感」を抱えている事が多いです。
トラウマによってフラッシュバックが起きている時脳内では、感情をつかさどる右脳が興奮状態になっていて、記憶を処理する左脳の活動が、低下した状態になっています。
脳の活動がアンバランスになってしまう為に心と体に異常をきたしてしまうのです。
また、トラウマの記憶は、思い出そうとしても思い出せないものですが、突然フラッシュバックとして脳裏に現れます。このようなフラッシュバックに苦しんでいる人は多いです。
マインドフルネスを実践する事で、トラウマ体験や鬱に効果あったり、ネガティブになりにくくなったりする効果があるのがわかったてきました。
マインドフルネスを取り入れる事で、過去のトラウマや嫌な記憶を思い出すことが少なくなると言います。
不安や怒りと躁鬱といった感情への対処に呼吸法がよくつかわれます。「マインドフルネス瞑想」は今の瞬間の呼吸に気づくことを意識します。
マインドフルネスは今この瞬間に、価値判断をすることなくありのままに注意を今に向けることです。
大きなストレスやトラウマとなる出来事に遭遇すると不安になったり緊張を感じてしまうのはあたりまえです。できるだけ気持ちを穏やかにするため呼吸を整えます。
もし、大切な人との突然の別れを受け入れる事ができない時に、ネガティブな感情が沸き上がってきても、無理やりポジティブになろうとしなくていいです。ネガティブな感情を否定せずありのまま受け入れる事で、自分ではどうしようもできなかったことに気づきます。
そして、自分自身の内面を見つめ直す事ができるようになると内なる自分との出会いをする事ができます。
人や世間と比べることをやめることから始めてみましょう。
マインドフルネスのやり方
マインドフルネスを行う時間の目安は10分〜15分です。
①リラックスした姿勢をとり椅子に腰を降ろします。姿勢を真っ直ぐにして、背筋を伸ばして、胸を大きく開きます。
②手を膝の上に軽く置きます。目は閉じていても開けていても構いません。
③自然な呼吸を意識します。
雑念や物音などに、注意がそれても、ダメと判断しないで、再び意識を自分の呼吸に戻します。
④意識を呼吸に集中する事で、呼吸とともに、今起きているあるがままの感覚に注意を向けていきます。
⑤吐く息に意識を集中して呼吸すると副交感神経の働きを高めることができます。交感神経が優位になっている時は、ストレスを感じてしまいます。副交感神経が優位になるとリラックスできるようになります。
呼吸に意識を集中する事で、身体の機能が向上して行き、こころのはたらきを活発にする事ができます。
こころの落ち着きを取り戻す事で、身体のあるがままの感覚を確かめたり、頭の中のイメージを大切にします。
不安は目をそらしたりかき消したりするのではなく、真正面から向かっていってほどいていきましょう。
不安を感じたら、「私は不安だ。私の心の中に不安がある」と現実をそのまま受け入れます。不安を抱くことはいけないとか、自分は弱いとか判断してはいけません。
不安を五感で感じるように、不安でこわばったり、熱かったり冷たかったりする身体の変化を感じましょう。
いかがでしたか。トラウマかあるとトラウマを忘れようとしてしまいますが、トラウマと向き合うには認める事がたいせつです。
マインドフルネスで、トラウマのある自分を認めるようになると気が楽になります。