アップル社創始者の一人である、スティーブ・ジョブスが瞑想実践者であったことは有名な話ですね。
今、ビジネス界・スポーツ界・医療現場などで特に注目を集めているのが「マインドフルネス瞑想」というものです。
皆さんご存知でしたか?
世界を代表する大企業、インテル社、マイクロソフト社、yahoo!社などではこのマインドフルネス瞑想を社員教育プログラムに組み込んでいます。
また「NHKのためしてガッテンや、世界一受けたい授業」など人気テレビ番組で取り上げられ、話題にもなりました。
まだまだ聞きなれない方も多いとは思いますが、「マインドフルネス瞑想」がどのようなものなのか、その手法についてご紹介していきたいと思います。
マインドフルネスとは?
元はパーリ語のサティを翻訳したもので、「注意深さ」「気がづく」「心にとどる」などと訳されます。
英語で「mindfulness」と表記されます。
これは、仏教における重要な要素である「念」に価します。
ストレス社会を生きる私たちの脳は常に動き続け、「不安・恐怖・否定・評価」など行動や言動一つ一つに価値観や過去の経験に基づく思考、時には無駄な雑念に振り回されることもあります。
「ありのままの状況・状態を受け入れる」=「思考を停止し無となる」時間というのは、意識なしには作りだせません。
この「今この瞬間に、ただただ集中している心のあり方を意識し、ありのままを受け入れる」ことを目指すプロセスが「マインドフルネス瞑想」になります。
マインドフルネスを寝ながらやる方法はある?
基本的にマインドフルネス瞑想は、座った状態でも寝ながらでもリラックスできる環境を用意出来れば可能です。
そして大切なのは、呼吸法に意識をすることです。
布団やベッド、または床に横になり、軽く目を閉じます。
呼吸法のルールはありませんが、アンドルー・ワイル博土の支持する呼吸「478呼吸法」と呼ばれるものをおススメしましょう。
①鼻から息を4秒かけて吸います
②7秒息を止めます
③8秒かけて鼻から息を吐きます
この呼吸法を繰り返し、念を1点に集中させます。
マインドフルネス瞑想中の最大の難関は、雑念を持たないということです。
瞑想中に浮かんだ雑念について普段なら「ああしよう、こうしよう。あれはよくない」など頭の中で自然と議論を繰り返し、結果を出そうとしますよね。
その思考を停止させます。
ある物事が頭に浮かんでも、ありのままを受け入れ、何も考えることなく受け流すことが重要なのです。
瞑想時間は5分から慣れれば30分程続けてもいいですね。
少なくとも1か月続けてみてください。
そのままリラックス状態が続き、眠りについてしまうかもしれませんが、問題ありません。
マインドフルネスを続けたときの効果は?
効果の現れ方や要する日数は人それぞれですが、代表的な効果としては以下のものが挙げられます。
「うつ病の抑止や、不安に強くなる」
ネガティブな過去にとらわれない「今」に集中することで、再発を繰り返すうつ病の防止に繋がります。
自身のもつ歪んだ認知のパターンを消し去り、ありのままの自分を受け入れることで、心のストレスを軽減し、生きやすくします。
「集中力があがる」
マインドフルネス瞑想などを実践することで、雑念を捨て目の前にある一つのことに深く集中する時間を持つことになります。
瞑想を習慣化させ、その瞬間に深く集中するということを繰り返すことで己の集中力を向上することに繋がります。
「洞察力・決断力・思いやりの向上」
マインドフルネス瞑想により、思考がクリアになり物事の本質をとらえられるようになります。
邪念や価値観にとらわれないその思考は、新たなものを創造する力となり、様々な能力を発揮しやすくなります。
また、他者と接する際に相手の心情に寄り添い受け止めることができるようになることで、相手をより思いやり、人間関係の円滑化にもつながります。
「ストレスの解消」
マインドフルネスは、心理的要因にも効果があるとされ、ストレスやうつ病などの心理療法にも取り入れられるようになってきました。
思考が支配されがちな過去の体験や経験と「今」を切り離し物事をとらえることによって、ストレスや不安を軽減し、より前向きな考え方が出来るようになります。
結果、身体的・心理的に緊張が緩和されストレスの解消につながります。
「免疫機能の向上」
瞑想や呼吸法を取り入れることで、より心身ともにリラックス状態となります。
副交感神経が優位となり、ストレスが軽減されることで免疫力が高まります。
さらに、交感神経と副交感神経のバランスが保たれ、身体の緊張も緩和されることでより質の良い睡眠を取ることが可能となります。
瞑想中の呼吸法を意識することで、しっかりと腹式呼吸ができるでの、ダイエット中の方は「体脂肪が下がる」というのも期待できます。
まとめ
「マインドフルネス」は様々な効果が期待されることから、大変注目を集めています。
瞑想は、リラックスできる環境が大切です。
腰をかけて座るか、床に仰向けになって寝ころびましょう。
書籍やアプリなど手軽に始められるモノも多くあるので、日常生活の一部に取り入れてみてはいかがでしょうか?