現代社会は、何かとストレスを感じる世の中ですね。
うつ病や不安神経症など精神疾患は現代病の一つといわれますが、年々増加の一途にあります。
ある調査では、全人口の４０分の１の人が精神疾患で医療機関を訪れているといわれ、病院へ行かず一人で悩んでいる人も加えれば、かなりの数になることが予想されますね。
精神疾患の中でもうつ病の増加は著しく、１０年間で倍に増えているデーターもあります。
一度精神疾患にかかると自力での治癒は難しく、最悪の場合自分の命を自分で絶つ恐れもありますから、早めの受診が大事でしょう。
その一方で、薬物の多用問題や依存問題も指摘されています。
患者の症状に応じて、認知行動療法やマインドフルネスによる心理療法を取り入れている医療機関もあれば、簡単に薬物による治療を行う所もあり、受診する医療機関の選択が最も重要といえるでしょう。
マインドフルネスは、日本で注目を浴び始めたばかりですので、まだマインドフルネスを取り扱っている医療機関は残念ながら多いとはいえません。
しかし、積極的に治療方法の一つとして掲げているクリニックもありますので、ご紹介しましょう！
マインドフルネスで有名なクリニック
《さくまクリニック》
さくまクリニックは東京都新宿区に位置しており、患者の生活質を向上させるため患者一人ひとりに寄り添って、心身両面からの治療を行っています。
その一つが、薬物だけに頼らないマインドフルネス治療の導入。
薬物は脳内に直接作用し一時的に苦しさを緩和してくれますが、精神疾患の原因を取り除くわけではありません。
根本的解決には、患者の心に働きかける心理療法の導入が不可欠ではないでしょうか。
そこでさくまクリニックでは、薬物を使用しない治療法として、２０１２年７月から心理療法である認知行動療法やマインドフルネス療法を積極的に取り入れています。
患者にとって精神疾患専門の医療機関は敷居が低いとはいえず、症状が悪化して駆け込むことも少なくないようですね。
初診の時、すでに心理療法だけでは治療が難しいときもあり、その場合は薬物療法と心理療法を組み合わせたり、まずは薬物治療を中心に行うこともあるようですが、あくまでも患者の治療効果を考えて判断されます。
さくまクリニックでは、マインドフルネス低減法（MBSR）やマインドフルネス認知療法（MBCT）を取り入れ、早稲田大学文学学術院教授でありマインドフルネス学会代表でもある越川房子先生から本格的に指導を受けて、不安や抑うつの治療として行っています。
毎週（土曜日以外）１回１時間、８週連続でマインドフルネス治療が実施されており、保険診療が可能ですので１回が１５００円前後。
このように無理のない値段設定となっていますので、関心のある方は受診してみてはいかがでしょうか。
《医療法人社団 新光会 不知火病院》
不知火病院は、福岡県大牟田市に位置しており、平成１３年４月１６日に（財）日本医療機能評価機構から「医療機能評価機構認定病院」（精神医療を担うことを主たる役割とする病院）として全国で２７番目に認定されました。
不死身病院では、うつ病や神経障害、トラウマの改善、ストレス低減、再発予防のために、薬だけに頼らない心理治療としてマインドフルネスを取り入れています。
基本コースでは
・１３：３０から３０分かけて参加者の体調を確認し、プレセッションを行います。
・１４：００から２時間かけてマインドフルネスグループセッションを行います。
・１６：３０で終了です。
１０人前後のグループで円になり、穏やかな雰囲気の中で畳に座って、自分の心を内観する作業や意見交換などが行われます。
マインドフルネス治療に比較的長い時間が設定されており、このことから一人ひとりにゆっくりと向き合い、丁寧な対応をされていることが伺われますね。
参加者の声には「気持ちが切り替えられた」「不眠症が治った」など、前向きな言葉が多いとか。
またスタッフも、雰囲気が明るく変わったことやマインドフルネス治療が支えとなっている患者さんを感じるなど、マインドフルネスの効果は明らかなようですね。
毎週水曜日、全１２回コースで、途中からの参加は受け付けていないとのこと。
マインドフルネスに関心を持ち、基本コースに参加希望の方は、主治医に相談してみてください。
まとめ
マインドフルネスについては、関連書籍も多くインターネットでも簡単に調べることはできますが、精神疾患の治療として取り入れる場合は、専門家について指導を仰いでくださいね。
効果の現われ方が違うだけでなく、マインドフルネスが自分の内面と向き合う手法であるため、精神疾患が悪化する懸念もあります。
マインドフルネスは、ネガティブ感情やストレスを感じにくい心へと改善していく手法ですので、心に負担がかかりやすい人は、一度試してみる価値は大いにあると思いますよ。