悲しいかな、人間は一生心に傷を負う経験をせずに生活することはできないようですね。
周りとの係わりだけではなく、考え方や性格的な要素も大きく関係しているようですが、近年神経症を患う人が多くなったような気がしているのは、私だけでしょうか?
一度思考回路が悪循環に入り込むと、なかなか抜け出せないのも事実です。
神経症の治療に薬を求める人もいますが、神経症は心の病ですので、心のあり方が変わらない限り本来の治癒は難しく、薬だけに頼るのは片手落ちでしょう?
ここで、神経症治療を行っている森田療法のマインドフルネス方法をのぞいてみましょう。
森田療法のマインドフルネスとは?
慈恵医大第三病院の森田療法室では、まず自分の病状を受け入れることから始まり、前向きに生きる気持ちを引き出すため、神経症患者の入院治療を行っています。
そこでは一週間の間個室に入院して、トイレと食事以外は何もなく誰とも合わず、周りから遮断された環境で暮らすことになります。
患者は一週間の間、「寝て」「起きて」を繰り返すだけで、その間医師も「どうですか?」と患者の様子を気にかける以外は、ただ黙って見守りを続けるだけのようですよ。
患者がどのように変わっていくかといいますと、情報を与えられない環境では、考えることは自分の病気や立場など、自分のことだけに集中していくようですね。
つまり森田療法室の入院は、強制的にマインドフルネスを起こさせるための入院でもあるようですね。
患者は自分のことを冷静に観察しだすと、今の自分をありのまま認めるようになります。
これで不安感や恐怖感などの神経症が完治するわけではありませんが、一週間後多くの患者は、神経症を抱えながら生きることへの要求が大きくなるとのことです。
その後軽い作業を行いながら治療をしていくわけですが、不安や恐怖の感情にゆり戻されたり行き詰まりを感じる中、医師の助けを得て「今の自分を受け入れながら目の前の作業に取り組む」といった力強い生き方ができるようにっていくそうです。
森田療法に関する書籍の評判やレビュー
森田療法に関しては多くの方が執筆し書籍を出版していますので、書店やネットでだれでもすぐに購入することができます。
ネット販売では、多くの方が書物に関する感想をレビューに残していますので、少し紹介いたしましょう。
森田療法に興味を持つ方は、ストレス解消や神経症予防のためというよりも、パニック障害や強迫神経症など神経症と今立ち向かっている人、またはそういう症状になりそうだと感じている人が多いようですね。
「人生救われた」「気持ちがすっきりした」「神経症でなくても人生が変わる」など、星マーク五つの高評価を残している人たちが多くいました。
パニック障害に悩んで、すがる思いで「森田療法(岩井寛著書)」を購入されたある方が、追記を繰り返してその後の自分を詳細に書き込みされていましたので、ご紹介します。
書籍を手にした当初、不安神経症を患っている自分には、内容が強すぎると感じられたようです。
しかし、数日たって自分のことを理解してもらえた気がして、不安に怯えるのではなく不安と共に行動しようという気になったとのこと。2年ぶりに初めて一人で買い物へ。
2週間後には、もう不安は襲ってこなくなり、これから不安が襲ってきてももう大丈夫だとさえ思えるほど回復されたとか。
さらに一ヵ月後には、「あの不安は何だったのだろうか?」「どうして不安に感じたのだろうか?」と、最後は完全にパニック障害からの脱却宣言が綴られていました。
まとめ
パニック障害など不安神経症は、経験者でないとわからない恐怖心があるようです。
そのことが周りに理解されにくいこともあり、ますます孤立して外出や一人でいることが怖くなるようですね。
作者の言葉が心に響くと、このように劇的に症状が回復するのですね。
自分に合った書籍との出会いは、自分の人生を大きく変えてくれるようです。