マインドフルネスが話題となって、注目度がどんどん高まっている「瞑想」。
本や雑誌、動画サイトでもその効果や方法などをよく見かけるようになりました。
瞑想の効果は「集中力を高める」や「創造性を磨く」などあり、世界で活躍する「成功者」と呼ばれる人々が習慣に取り入れています。
マインドフルネス思考を保つため、アスリートやアーティストも行う人が増えました。
瞑想は宗教的なイメージやスピリチュアル色が強いものではなく、心や体を整える「ケア」でもあります。
今回は瞑想で自律神経を整える方法、その効果とやり方を解説します。
今後の参考になさってください。
自律神経とは?
自律神経はホルモンと並び、体の二大調節機構であり、また体内時計に連動したシステムです。
自律神経とは内臓や血管など動きをコントロールし、体の内側の環境を整える神経。
すべての内臓や、全身の血管や分泌線を支配しています。
意思とは関係なく独立した動きであるため、自分の意思でコントロールはできません。
逆を言うと、意思とは関係なく呼吸・消化・温度調整を自律神経が行っています。
瞑想をすると自律神経が整う?
上記にもあるように、自律神経を自分の意思でコントロールすることはできません。
しかし1つだけ例外があり、意識的に呼吸を整えることで調整できます。
緊張やストレスを感じている時は、交感神経が優位になり呼吸が浅く速くなっています。
瞑想時に腹式呼吸用いることで、呼吸を深くゆっくり行うことで副交感神経が優位に。
リラックスした状態を作ることが可能になります。
自律神経失調症は、交感神経が優位になった状態が続き、副交感神経に切り替わらない場合に起こります。
呼吸法を意識し意図的に「副交感神経の活性化」をつくることが症状の改善へ。
瞑想時だけではなく、日常においても深い呼吸はとても大切と言えます。
瞑想でどんな効果が期待できる?
①ストレスホルモンの軽減
ストレスをためるすぎることは自律神経失調症となる大きな原因です。
ストレスを感じるとストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されます。
このコルチゾールが過剰分泌されると、さらに緊張と不安が増えるという仕組み。
瞑想を行うことで思考をリセットし、「無」に近い状態をつくります。
フォーカスすべき仕事に集中し、持つべき思考をしっかりと選択が可能。
緊張感がほぐれて副交感神経が優位となり、コルチゾールの分泌が減少します。
ストレスホルモンに対して深く瞑想することは、健康を保つためにも役立ちます。
②不安解消
日常でストレスを感じ続けると、脳内では「ノルアドレナリン」分泌されます。
このノルアドレナリンは交感神経と連動しており、交感神経が優位な状態です。
理由なく不安や憂鬱を感じる時は、ノルアドレナリンが分泌されているのが原因。
瞑想を行うことで副交感神経が優位となり幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が分泌されます。
このセロトニンはノルアドレナリン・ドーパミン・アドレナリンなどの神経伝達物質を適切な量に調整。
瞑想を続けていると、少しずつ穏やかになることを感じられ心が落ち着きます。
③不眠症の改善
不眠症は寝る前にリラックスすることができず、緊張状態が続いているのが原因。
ノルアドレナリンやドーパミンが多量に分泌されているためです。
寝る前は「頭寒足熱」と言って、頭はクールに足は暖かいのが理想です。
瞑想を行うことで呼吸も落ち着き、幸せホルモンである「セロトニン」が分泌。
ノルアドレナリンやドーパミンの活動を抑えてリラックスできます。
眠気を感じるのは「メラトニン」の分泌し活性化することによって起こります。
メラトニンにとってセロトニンが原料となるためとても重要。
瞑想を行いセロトニンを増やし、メラトニンが分泌され快眠となります。
セロトニンは「精神の安定」という役割を持っているので、瞑想を習慣にすることは重要であると言えます。
④前向きになる
神経伝達物資の働きをよりよく知ると、瞑想の効果をさらに深く得ることができます。
・ノルアドレナリン・・・不安、緊張
・ドーパミン ・・・楽しさ、快感
・セロトニン ・・・穏やか、安らぎ
交感神経は前向きでやる気があるときに優位になり「ドーパミン」を分泌します。
ただ分泌し続けることで、自律神経のバランスが乱れるため自律神経失調症に。
ノルアドレナリンが優位な状態となるため、突然不安や憂鬱を感じることになります。
瞑想を行うことで副交感神経を優位にし、セロトニンを分泌。
自律神経のバランスが整うので、穏やかになり習慣にすることで前向きになれます。
瞑想のやり方
1人になれる静かな環境を整えます。
体を締め付けないゆったりとして服装で、癒しの音楽などを用意しましょう。
瞑想時間を決めたらタイマーをセットしてスタート。
①椅子にゆったり座る、またはあぐらをかいて背筋を伸ばします。
②目を軽く閉じる、または半眼で斜め下をぼんやりと見ます。
③鼻で大きく息を吸い、お腹の膨らみを感じます。
④鼻で息を吐ききり、お腹の凹みを感じます。
⑤雑念が浮かんできたら、川に流すようなイメージします。
⑥タイマーが鳴ったら意識を戻すようにゆっくりと目を開けます。
雑念が浮かんできたらゴミ箱に捨てるイメージなどでもいいでしょう。
瞑想は15分から20分間が理想ですが、最初は3分から始め徐々に長くするものよいでしょう。
腹式呼吸が難しいと感じる場合は、吐く息を口で行っても構いません。
まとめ
今回は瞑想で自律神経を整える方法、その効果とやり方を解説しました。
脳の仕組みがわかることで、ご自分の健康を瞑想で整えることが理解できます。
瞑想を毎日の習慣に取り入れて、いつまでも健やかな心と体をキープしましょう。