マインドフルネスの効果

マインドフルネスはがん患者の療法に向いているのか?

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今や二人に一人はがんになるといわれていますが、早期発見であれば大抵のがんは完治も期待でき、決して怖い病気ではなくなりましたね。

つい最近まで、がん治療といえば手術や薬物療法(抗がん剤)、放射線療法が主なものでしたが、近年は免疫療法や温熱治療、代替医療などが現われ、目覚しい発展をとげています。

しかし、そうはいっても医者からがんを宣告されると、誰でも心穏やかではいられませんよね。

西洋医学において、がんそのものの治療はこれからも研究され、近い将来恐ろしい病気ではなくなると思われますが、患者の不安や恐怖に関しての手当ては、まだまだ取り残されている感じが否めません。

今医療現場で、不安や恐怖、痛みなどを緩和する方法として、心の平穏に焦点を当てたマインドフルネス療法が注目されていますが、ご存じでしょうか?

マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは薬や物に頼るのではなく、自分の意識をコントロールして不安や恐怖、痛みに打ち勝つ手法のこと。

自分で自分の意識をコントロールするわけですから副作用もなく、人や物の力を借りるのではないため必要なときにいつでもどこでも行える利点があります。

マインドフルネスは、1970年ごろ生物学者で心理学者でもあるジョン・カパット・ジン氏により開発されました。

彼は曹洞宗道元禅師に影響を受けて瞑想を実践していたのですが、痛みで苦しむ人を見て瞑想を応用したマインドフルネス低減法を開発し、多くの痛みをかかえる患者に適用して効果を開示してきました。

今では、マインドフルネス低減法がさらに展開されてマインドフルネス認知行動療法が生まれ、うつ病や不安症など精神疾患患者に用いられて治療効果を上げています。

マインドフルネスのやり方

マインドフルネスは瞑想を応用したものではありますが、仏教でいう瞑想のように形や呼吸方法に大きな決まりはありません。

マインドフルネスを行うとき特別な技術は必要ありませんが、マインドフルネスの効果を実感するまでには、多少の訓練は必要かもしれませんね。

具体的なやり方は
「あるもの(こと)に意図的に意識を集中させ、自然と脳裏に浮かぶものに対し感情や判断を持ち込まず、ただ観察する」といったもの。

「あるもの」とは、呼吸や視覚、聴覚、味覚など五感に関係したものがやりやすいでしょう。

たとえば、レーズンを手のひらにおいて眺め、レーズンが触れている手の感触や色、匂いなどを観察します。
つぎに、口に入れて舌の感触や匂いなど観察し、味わいます。常に意識は、感覚に集中させてくださいね。

呼吸で行う場合は、お腹の膨らみやへこみに意識を集中させますが、呼吸の仕方は自分なりの方法でかまいません。

しかし、腹式呼吸をすると副交感神経が優位になりリラックス効果がありますので、瞑想のとき腹式呼吸はお勧めですよ。

これだけのことなのですが、脳裏に浮かんだものに対して反射的に感情や判断が現われやすく、簡単なようでも慣れるまでには回数と時間が必要です。

実は、マインドフルネスの効果の一つが、その反射的に現われる感情や判断のコントロールというもの。

人は問題に対して、今までの経験則から感情が反射的に現われるのですが、その時その問題の本質を正しく認識しているとは限りませんよね。

マインドフルネスは、脳裏に浮かぶ事柄に距離を置いて観察することで、正しい認識とすぐに出やすい感情をコントロールする手法でもあります。

マインドフルネスはがんに効果がある?

人には、細菌やウイルスなどから身を守るため、自己防衛機能である免疫細胞が備わっているのはご存知のとおりです。

免疫細胞の中でもナチュラルキラー(NK)細胞は、がん細胞を減少させる作用があり、現在行われている免疫療法の中にもNK細胞の活性化に頼る治療があります。

ところで、NK細胞がストレスに弱く、精神が不安定な時は安定している時と比べて、NK細胞の活性度が低下するのをご存知ですか?

村山知博著作「やさしい免疫の話」の中で、森本教授(大阪大学医学部)がストレスによるNK細胞活性度を調べた結果、「NK細胞はストレスに弱く、心のあり方次第で免疫力が大きく変わる」という報告がされています。

「末期がんの闘病施設であるホスピスで、笑いを持ち込む友人がいつも見舞いにきてくれ、笑っていたらいつの間にかがんが消えていた」という奇跡のような話を聞いたことがあります。

私の中では、本当に起きてほしい奇跡なのですが、皆さんはどのようにお感じになりますか?

前置きが長くなりましたが「マインドフルネスはがんに効果があるか?」についてお答えしますと

マインドフルネスを続けると、ストレスを軽減し心の穏やかさを保つことができますので、マインドフルネスががんに直接作用するわけではありませんが、「マインドフルネスを行うことで得られる心の安定が、免疫細胞であるNK細胞を活性化する」という意味では、がん治療にまったく効果がないともいえないようですね。

がん患者の痛みや心の苦しみを取り除く意味においても、効果があるといえます。

マインドフルネス低減法やマインドネス認知療法は、多くの病院や専門施設で研究・検証されてきましたが、恐怖や不安、痛みなど心身両面において効果があることがわかっています。

参考リンク
がん患者に対するマインドフルネス作業療法の効果

まとめ

心が及ぼす身体的影響は、計り知れないものがありますね。

痛みに対して不安や恐怖があると、実際の痛みよりも強く感じることがありますが、逆に意識が別のところへ向くと、さほど痛みを感じないということも。

実際に経験したことなのですが

我が家に老犬がいました。認知が始まり鎖を自分で首に巻きつけ、苦しんでいたときのこと。
すぐに外そうと鎖に手をかけたのですが、老犬は苦しさ紛れに数回本気で噛み付いてきたのです。

その時私は、驚きはしたものの鎖を外すのに必死だったので、痛みをまったく感じませんでした。
後になって、厚い手袋をはめておけばよかったと思ったのですが、今考えても噛まれて痛みを感じなかったのは不思議ですね。

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